政治・経済

【ふるさと納税】泉佐野市のやり方は善か悪か?~地方自治のあり方とは?~

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ふるさと納税はここ数年で大きく広がった。

制度自体は08年に始まっているが、ニュースなどで大きく取り上げる

ようになったのはここ数年のことである。寄付金額は年々上昇していて、

もはや、国のお墨付きをもらった、人気カタログイベントのような状況となっている。

 

ふるさと納税の目当ては、何と言っても返礼品である。

地方のさまざまな特産品が、控除などによってお得に手に入れることができる。

各自治体も力を入れており、寄付金の争奪戦のような状況と化している。

違反スレスレのことをする自治体も出てくるようになり、

最近では総務省が注意勧告をするなど、さまざま問題が起きるようになっている。

 

そんな中で、もっとも騒がせているのが泉佐野市である。

泉佐野市は、返礼品にアマゾンのギフト券などを含めたりなどして、

総務省からずっと睨まれている状況が続いている。

国と泉佐野市の意見が噛み合わず、ここ最近、議論は平行線のままである。

 

わたしは当初、泉佐野市がやっていることを懐疑的に見ていた。

泉佐野市がやっていることは、自分たちさえ良ければそれでいい、

そういった態度のように感じられた。

全体として見たときに、ひどく歪みを生じさせていることは間違いない。

アマゾンのギフト券はそもそも地域の役に立っているのだろうか?

返礼品で釣っているようにしか見えなくて、あまり良い印象は持っていなかった。

 

しかし関西のテレビ番組で、泉佐野市の職員の話をやっていて、

それを聞くにつれて、だんだんと分からなくなってくる。

泉佐野市はそれまで財政破綻寸前の状態で、職員や市長などの

給料などを切り詰めたりして、何とか生きながらえていた。

そこでふるさと納税の活路を見出し、多くの力を注ぐことよって、

やがて財政が潤うようになった。

泉佐野市はふるさと納税で得たお金を使い、学校のプールを建設した。

驚くべきことに、泉佐野市はプールのない小中学校が多数あるのだ。

役所はボロボロのままで、市民の生活サービスを拡充するために尽くした。

泉佐野市民もそれを知っているので、ふるさと納税に賛成の意見が多い。

世の中には、予算が余っているからと無駄に使われるお金があったりもする中で、

泉佐野市はお金の使い道を真剣に考えている。

しかし、派手にやったことが災いしたのか、国から睨まれることになり、

ハシゴを外されかけている、そんな状況なのだ。

 

わたしは、努力の仕方が必ずしも正しいとは思わない。

返礼品を豪華にして、寄付をしてもらえるように釣るようなことは、

それを努力と言っていいものかどうか、はなはだ疑問である。

ただ、それすらもやっていない自治体がいることも確かである。

泉佐野市はふるさと納税に活路を見い出し、多くの人員を投入した。

ルールすれすれのことをやってでも、街を良くしたいという、

根本はその思いで真剣に取り組んでいる。

実際、ふるさと納税課の人の話を聞く限りでも、非常に熱心に取り組んで

いることはよく分かった。そして実際、集めたお金を泉佐野市は

しっかりと住民に還元をしている。

 

双方の言い分は非常によく分かる。

国はそろそろ税体型について見直すべきではないだろうか?

国が一括して税金を吸い上げ、地方に配るという中央集権的な制度を辞めて、

自分たちで工夫して財政運営ができるような環境を整えた方が良いと思う。

ふるさと納税で歪みが起きてしまっているのならば、

きっちりとしたルールを作り直さなければならない。

 

ふるさと納税は今後どうなっていくのだろうか?

多分、事態はますます混乱していくような気がする。

税金の配分にますます歪みが生じていき、しまいに収拾がつかなくなって、

どこかのタイミングで打ち切りとなる、そんな気がしている。

そして、国民からは無くなったら困ると反発を食らうのだ。

 

あるニュース番組では、ふるさと納税の返礼品が売上のほとんどを

占めるという食品会社の取材をしていた。

世の中には、こんな綱渡りのような会社も存在するのだ。

ふるさと納税がなくなってしまったら、たちまち潰れてしまうだろう。

でもこれは国を責めるのではなく、ふるさと納税を宛てにしている

会社に落ち度があるような気がする。

 

ふるさと納税はあくまで寄付であり、幹と枝葉の部分で言えば、

枝葉の部分である。まずは自分の足でしっかりと立って、

自立をすることが大前提である。

ふるさと納税に頼りすぎるのは、あまり良くない。

ただ現状では、地方が自分たちの自助努力で何かできる状況では

ないような気がする。ゆるキャラを乱発して地方活性化なんて、

起こせるはずがない、わたしはずっと思っていた

 

ふるさと納税が今後どうなっていくのだろうか?

また進展があったらブログに綴ってみたい。