地方創生

継続と出口戦略をセットで考えなければ、街づくりは墓標づくりになる!

木下斉さんの、タワマンの建設について警鐘を鳴らす記事が、大変面白かったので、取り上げてみたい。

President Online 駅直結タワマンが「まち」をやがて破壊するワケ

記事では、神戸市が駅前周辺地区におけるタワーマンション開発に待ったをかけた、といった内容で、その内容を詳しく説明しています。

わたし自身、街づくりという観点からすると、タワーマンションはあまり良いものではないと感じていたのですが、いざタワーマンションの何がいけないのか?を問われると、うまく説明ができずにいました。

記事の中ではタワーマンションが及ぼす問題点を、詳しく書いています。

中長期的に懸念されるものとして、以下の3つの問題をあげています。

① 道路、上下水道、学校などさまざまな公共インフラの追加投資が必要となること。

② 親しい所得と年齢の世帯が集中することで、一斉に年老いていくこと。

③ 将来の建て替えの調整が難しく、さらに大きな規模の再々開発を実現しなくてはならないこと。

人口流入している東京ならまだしも、人口減少が進んでいる地方都市において、「人口増加」や「税収増加」などの短期的なメリットに目がくらんで、闇雲にマンションを立てるというのは、将来的にリスクの高いことであり、規制が必要である、といった内容となっています。

高度経済成長期に作られた団地やニュータウンが、空き家だらけとなって廃墟化する問題は、すでに多くの地域で経験していて、タワーマンションの建設によって、同じことを繰り返す可能性がある、といったことを伝えています。

 

神戸は阪神大震災以降、すっかり勢いを失ってしまい、ついには人口で福岡に抜かれた、といったニュースもあります。

開発は良いことですが、街の規模や特性合わせたものをしっかりと考えないと、それは墓標になってしまう可能性は十分にあるのです。

東京は肥大化し続けていて、高層マンションやビルの開発も活発ですが、人口の流入が止まって逆回転を始めたときに、いままで作り上げてきたものを、きちんと回収できるのか、という不安もあります。

 

開発をするときは、必ず継続と出口戦略をセットで考えておかないと、あとから何とかすればいい、では取り返しのつかないことにもなりかねません。

イケイケどんどんで成長できた時代ならまだしも、これからの時代は、街の景観や開発によって及ぼす影響など、きちんと精査しながら建てなければならないと思うのです。

タワマンのデベロッパーはきちんと計算していると思いますが、地域住民や行政などの視点から本当に必要なのか、しっかりと見極める必要があると思います。

作ったのは良くても全然見合わなくてすぐに捨ててしまう・・・、そういったことがないように、特にタワーマンションはしっかりと見る必要があると思うのです。

木下斉さんの著作は、以下のものが大変おすすめです。

 

物語形式になっていて、街づくりに携わると必ず直面する問題や行政の考え方など、さまざまなことを紹介しています。

街づくりに携わるすべての人、必見の本です。