これはわたしの私見ですが、若くして事業で成功した人は、うまくいったのは「自分が努力したから」と思っている人が、あまりに多すぎないでしょうか?
一生懸命努力して正当な評価を受けた結果だ、と言わんばかりの人がものすごく多いと思うのです。
もちろんそれは決して間違っていません。
誰も目をつけていないときからリスクを取って猛烈に頑張ることは、とてもすごいことだと思います。
決して努力を否定するものではありません。
しかし、大人のひねくれた見方をすれば、努力したかどうかなんて知らんよ、と言う話です。
努力というのは自分で決めることではなくて、周りが決めることなのです。
頑張ったと声を大にして言っている時点で、ものすごく子どもだな~、といつも思います。
頑張ったと自分で言い張っている姿が、強がって吠えている犬と重なって映るのです。
企業に勤めている人で、頑張っているとアピールする人は1人もいません。
そんなことはあえて言わなくても、みんな仕事の現場を目撃していて知っています。
ビジネスマンで努力アピールする人って、わたしは見たことがありません。
しかし、自分の事業で切り盛りしている人は、なぜか多くの人が自身の努力を持ち出してくるのです。
そもそも頑張るのなんて当たり前です。
限られた範囲の中で成果を出せる人もいるし、成果を出せない人もいます。
たまたまうまく行った・・・とまでは言いませんが、自分をアピールするのに、しきりに努力を持ち出すのは、ちょっと違うな~、といつも思います。
成功したのであればそれを謙虚に受け止めて、還元すれば良いと思うのです。
若くして成功した人は、なぜイキりたがるのでしょうか?
自分はできる人間だと言わんばかりの人が、ものすごく多い印象なのです。
成功はすごいと思うのですが、人間として残念だな、という思いが拭えません。
お金儲けと人間性はまったくリンクしないという、何よりも証拠です。
これがスポーツ選手だと、様相が異なってきます。
自分の才能と実力ですべてを勝ち取ったという人はほとんどいません。
環境に恵まれたとか、周りの支えがあったとか、必ず感謝の言葉を口にします。
後進への育成なども、ものすごく熱心な人が多いように思います。
ビジネスである以上、必ず売り手と買い手が存在します。
そのサービスを買った多くの人が存在しているわけで、その時点で世の中に生かされているのです。
しかし客に感謝するのではなく、仕組みを作り上げた自分が偉い、みたいな方向に行ってしまうのです。
サービスを買ってもらうことへの感謝が、あまりに足りないように思います。
ただしこれも結局は、ビジネスが持つ一面なのかもしれません。
客への感謝なんて実態のないものは無意味だと、ドライに切り捨てた方が、うまくいく場合もあるのです。
お金儲けが善であるとすれば、これらの行いはすべて正当化されます。
しかしそれだけでは、絶対に見過ごししてしまうものがあると思うのです。
与沢翼の著作に賛同している人は、一度こういった視点で考えてみてはいかがでしょうか?
自分で頑張ったと言い張る人間のことを、個人的にはあまり信用していません。
某インフルエンサーにも共通して言えますが、頑張ったと強く言えば言うほど、結局、商売に利用しているだけなのではないか?そうやってうがった見方をしてしまうのです。
頑張るなんてそもそも当たり前のことで、口に出すことすら恥ずかしいものなのです。
若手の事業家で努力アピールしている人に伝えたいことがあります。
あなたがやってきた努力に関して、何の興味もありません。
儲けたお金をどう使ったか、何に還元したかを知りたいのです。
世の中に生かされているという自覚はないのでしょうか?
調子の良いことを口にしている若手の事業家に対し、誰かそういった鋭いツッコミをして欲しいものです。