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百貨店

百貨店は都心店と地方店で働く環境はどう違うのか?元社員の実際に感じたこと!

一口に百貨店で働くと言っても、部署や環境によって見えてくる光景がそれぞれ異なります。

もっとも大きな違いと挙げられるのは、都心店か地方店かになると思います。

やま
やま
わたしは10年以上百貨店に勤めていて、都心と地方の両方を経験しました。

都心店と地方店、どちらがより多くのことを学べたでしょうか?

わたしの場合、仕事として充実していたのは圧倒的に都心店でした。

地方店は潰れかけの店ばかりで、刺激に乏しい環境だったように思います。

のちに閉店になってしまった店もあり、いまでは跡形もありません。

しかし愛着度で言うと、地方店の方がものすごくあったように思います。

 

都心店と地方店では、同じ仕事でも全然違った視点で見ることができます。

わたしは全部で4店舗経験しましたが、どれも特長があって非常に楽しめました。

今後百貨店は地方店を中心に、ますます潰れてしまうのかもしれません。

しかし、地方店には地方店の良さがあるので、何とか踏ん張って欲しいと願っています。

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都心の百貨店は人種のるつぼ

都心の百貨店のすごいポイントを挙げると、恐ろしく巨大な規模にあります。

わたしがいた都心の百貨店を数字で表すと、以下のようなものでした。

・従業員が館全体で1万人

・年間来店客数7,000万人

・全長400メートルの超巨大店舗

バックヤードはまさに迷路そのもので、初めて来た人は絶対に迷子になります。

取引先の人を案内するために、通用口まで迎えに行くというのは日常茶飯事でした。

 

組織体系はまさに段違いの大きさで、ありとあらゆる偉い人がいました。

従業員も客もいろんな人がいて、その大きさに圧倒されるばかりでした。

都心の百貨店で働くというのは、それだけでもすごく大きな経験になると思います。

百貨店の内部やバックヤードもいろいろとすごくて、規模の大きさを実感することができます。

地方の百貨店は小さくこじんまりしている

都心の百貨店を経験したあとでは、地方の百貨店はひどく寂しく感じたりします。

・客はいつもまばら(従業員の方が多い時間帯も)

・日常の買い物の延長といった雰囲気

・閉店時間が早い(超メリット)

都心の百貨店では、組織が大きすぎて全然知らない人もたくさんいます。

部門内でさえも、全員の顔と名前が一致しないというのは、ごく当たり前のことです。

一方で地方の百貨店では、全員が顔馴染みといったことがごく普通にあります。

店長や副店長といった偉い人までもがけっこう身近にいて、話すことができたりします。

 

さらに地方店では満員電車に乗らずに済むというのは、非常に大きなメリットです。

自転車とか徒歩で通っている人も多く、牧歌的な光景があったりします。

都心の通勤ラッシュにウンザリしている人は、地方の通勤のしやすさはとても最高です。

ただし人が少ないというのは、客が少ないことでもあるので、少し複雑です。

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都心店と地方店はどちらが良いのか?

刺激があって仕事として大きく成長ができるのは、圧倒的に都心店だと思います。

百貨店業界は非常に厳しいと言われていますが、都心店の売上はなお健在です。

若い頃は刺激がある方が良いので、都心店を経験することはとても大きいと思います。

仕事の経験値として、非常に高いものを身につけられると思います。

 

しかし一方で、都心店はあまり愛着を感じることはなかったように思います。

これ以上東京が繁栄したところで、わたし個人としてはさほど嬉しくありません。

地方店は刺激に乏しいですが、愛着を覚えることは多かったと思います。

地方に住むこと自体が経験となり、地元の店を発掘するなどの楽しみも増えていきます。

 

一口に地方と言ってもそれぞれに違いがあって、個性を楽しむことができます。

東京が規模の大きさに分があるとすれば、地方には小さな個性に分があると思います。

地方は衰退していると言われたりしますが、やり方次第でむしろチャンスではないでしょうか?

ミニ東京を作る意味はないので、地方の良さを活かした方が良いと思います。

百貨店の地方店はますます潰れていく

百貨店の地方店は、今後ますます潰れていくことが見込まれています。

非常に残念なことですが、店頭に行けばその実態がよく分かります。

客よりも従業員の方が多く、常にヒマを持て余していたりするのです。

個人的にはとても残念ですが、この流れは避けられそうにありません。

 

今後10年のあいだに、百貨店は都心にのみ集約されることになると思います。

加えてお中元やお歳暮といった文化も、廃れていくことになるかもしれません。

時代の変化に取り残されているようでは、そこに明るい未来はありません。

わたしは百貨店に長くお世話になったので、今後も息の長い存続を希望しています。

地方店の閉鎖は地方の衰退ともリンクしている

百貨店の地方店が閉店するのは、地方の衰退ともリンクしていると思います。

百貨店が無くなってしまった跡地は、空いたままになっているところも少なくありません。

空地として有効活用されていないというのは、何とも寂しい限りです。

やりたいことをやっていく…、商売をきちんとすることは大切だと思います。

 

百貨店業界の中で、もっとも地方店の経営がうまいのは高島屋だと思います。

地方店が続々と潰れていく中で、高島屋は店舗の閉鎖が非常に少ないです。

商売である以上は儲かることは第一ですが、それ以外にも役割があるように思います。

地方店にもお世話になった身としては、もっと地方店に頑張って欲しいと願う次第です。