政治・経済

国会議員は逮捕されない?その理由と実際の事例などについて!

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国会議員は逮捕されない…、といったことを耳にしたことはないでしょうか?

実際、国会議員は逮捕されないというのが、憲法で明確に記載されています。

しかし一方で、逮捕のニュースが報道されたりもしています。

一体どれが正しいのか、ちゃんとしたルールを分かっている人は多くありません。

 

国会議員の逮捕は、いままでもたびたび世間を騒がせてきました。

選挙によって選ばれた人でも、みんながクリーンな人とは限りません。

逮捕の理由もさまざまで、それぞれ考えさせられるものがあります。

国会議員の逮捕は、今後も起きてしまうのでしょうか?

 

逮捕に関するルールや、いままでの逮捕案件などについて見ていきます。

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国会議員の逮捕に関する憲法について

国会議員を逮捕できないというのは、日本国憲法第50条に明確に記載されています。

第五十条【議員の不逮捕特権】

両議院の議員は、法律(国会法第三十三条)の定める場合を除いては、国会の会期中逮捕されず、会期前に逮捕された議員は、その議院の要求があれば、会期中これを釈放しなければならない。

国会議員は、国会会期中には逮捕されることがありません。

警察や検察庁が事件の容疑者として逮捕しようとしても、できない仕組みになっています。

国会議員は、国会会期中は逮捕されない

国会議員が逮捕されない理由とは?

国会議員が逮捕されないのは、政府の横暴を防ぐ仕組みの1つです。

政府に成立させたい法案があって、なんとか通したいと目論みます。

ところが野党が反対していて、わずかの差で否決されそうな状況下だとします。

こういったとき、反対派を逮捕して国会に出られないようにすれば済みます。

 

警察か検察に命じて、逮捕できる理由を探させて逮捕すればいい…。

法案を通すために、相手を陥れようとする人がいないとも限りません。

こういった事態を避けるために、国会議員は憲法で厚く守られています。

国会議員が審議に集中するために、会期中は逮捕できない仕組みになっています。

 

ところがこういった懸念は、むしろ例外中の例外とも言えます。

国会議員は一方で、汚職事件なども起こしたりすることも十分に考えられます。

明らかに悪いことをしているのに、国会議員の特権によって逮捕されない…。

これでは国民が納得するはずもありません。

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国会が許可すれば逮捕できる逮捕許諾請求

こういった事態を避けるために、「逮捕許諾請求」といったものがあります。

疑惑の国会議員に対し、警察や検察が裁判所に逮捕状を請求することができます。

裁判所は内閣経由で国会に「逮捕許諾請求」という手続きをします。

国会が逮捕を許可すれば、国会議員を逮捕することができるのです。

逮捕の許諾には、本会議で半数以上の賛成が必要となります。

逮捕許諾請求は本会議で半数以上の賛成が必要

逮捕許諾請求をされた国会議員は、ほとんどが採決で許諾(逮捕可決)となっています。

2000年以降では、以下の国会議員が逮捕許諾請求で逮捕されています。

2002年6月19日 鈴木宗男 収賄(やまりん事件)

2003年3月7日 坂井隆憲 政治資金規正法違反

逮捕許諾請求によって逮捕された例は、いままで20例近くあります。

国会議員の権利は最大限認められるべきですが、許諾請求まで行って逮捕されるのは、悲しい話です。

逮捕許諾請求によって国会が可決すれば、国会議員は逮捕される

現行犯の場合は逮捕される

ちなみにこれらの事例は、あくまで逮捕状が必要な場合です。

逮捕状が必要のない現行犯の場合は、普通に逮捕されます。

かつて女性にハレンチ行為をしたとして、現行犯逮捕された国会議員がいました。

国民を代表する立場にいる以上、身を引き締めて欲しいと願う次第です。

現行犯の場合は普通に逮捕される

国会議員が逮捕された事例について

国会議員が逮捕された、いままでの事例について見ていきます。

1993年 金丸信 脱税

1994年 中村喜四郎 あっせん収賄(逮捕許諾請求)

1995年 山口敏夫 特捜部に背任(逮捕許諾請求)

1997年 友部達夫 詐欺(オレンジ共済事件)(逮捕許諾請求)

1998年 中島洋次郎 政党助成法違反

2000年 中尾栄一 受託収賄

2000年 山本譲司 詐欺

2001年 小山孝雄 受託収賄

2001年 村上正邦 受託収賄

2002年 鈴木宗男 あっせん収賄(逮捕許諾請求)

2003年 坂井隆憲 政治資金規正法違反(逮捕許諾請求)

2003年 近藤浩 公職法違反

2003年 新井正則 公職法違反

2003年 辻元清美 詐欺

2005年 西村眞悟 弁護士法違反

2010年 石川知裕 政治資金規正法違反

2019年 秋元司 収賄(IR事業参入)

直近に起きたのは、2010年と2019年です。

石川議員と秋元議員は、いずれも国会が始まる前に逮捕されました。

逮捕許諾請求を経ることなく、国会開催前に警察や検察が動きました。

 

国会議員の逮捕はインパクトが大きく、さまざまなところに余波が起きます。

直近ではあまりたくさん起きていないので、有権者としてはこのまま続くことを願います。

国会議員は逮捕されても資格を失わない?

国会議員は逮捕されただけでは、議員資格を失うことはありません。

執行猶予が付かない禁固以上の刑が確定した場合、初めて被選挙権を失います。

(公職選挙法11条)

有罪が確定するまでの間、議員の職を失うことはありません。

実際、逮捕されても職を失うのは、時間が経ってからの事例が多いのです。

中村議員⇒1994年逮捕⇒2003年に有罪確定で辞職

石川議員⇒2010年逮捕⇒2013年に辞職

もし議員が自ら辞職を申し出た場合は、補欠選挙が行われます。

国会議員は逮捕されても、有罪が確定するまで資格を失わない

国会議員は逮捕されてもまた立候補できる

国会議員は逮捕されたとしても、次の選挙で立候補することができます。

刑事施設に勾留中に立候補することを、獄中立候補と言います。

逮捕された人物が選挙に当選するなんて、あり得ないと思うかもしれません。

しかし、実際に獄中立候補をして、当選した人物がいます。

それが田中角栄氏です。

 

田中角栄氏は、1948年に逮捕許諾請求が可決されて逮捕されます。

その直後に衆議院が解散したため、田中角栄氏は獄中立候補します。

田中角栄氏は2位で通過して、再選を果たすこととなります。

国会議員は逮捕されても、また立候補して当選する事例はあるのです。

 

先の逮捕された一覧を見ても、いまも国会で活躍している議員がいます。

逮捕されたとしても、民意によっては国会議員として十分に活動ができます。

国会議員は逮捕されても、また選挙に立候補できる

国会議員は国民のために力を尽くして欲しい

国会議員の逮捕の事例やルールなどについて見てきました。

国会議員は逮捕されないことになっていますが、あくまで国会での言論の自由を保障する意味においてです。

実際は国会議員も逮捕されていて、その理由は収賄や政治資金に関するものが多いです。

 

国会議員は選挙で審判を受けますが、実際の活動には疑問を持つことも多いです。

国会議員の権利を盾にして、ルールに居座るような人は、望んでいません。

国民の支持を受けた代表者なので、しっかりと仕事を果たして欲しいと思います。

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