CDが売れなくなって久しいですが、果たして原因はどこにあるのでしょうか?
90年代まではCDはマスに向けて、広く流通させる機能を担っていました。
多くのミリオンヒットが生まれ、CDを通じてたくさんのスターが誕生しました。
いまはサブスクによるストリーミングがあって、圧倒的な利便性を誇っています。
CDはマスに向けた役割を終えて、次の価値を模索する段階なのかもしれません。
いまはAKBやジャニーズくらいしか、多くのCDが売れることはありません。
CD単体で数を追い求めるというのは、もはや現実的ではないように思います。
時代に合わせた新たな形に、チャンネルを合わせなければならないと思います。
目次
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CDが売れたのは一時期だけ
CDが圧倒的に売れたのは、しっかりと精査するとほんのわずかな期間だけです。
むしろ90年代のような音楽バブルの方が、異常だったのだと思います。
CDはマスに向けた流通の役割を終えて、緩やかに衰退していっています。
アメリカではすでに、ストリーミングが圧倒的な割合を占めています。
日本はまだ物販領域が根強く、他の国に比べて検討していると言われています。
ただ、それも今後は緩やかに衰退していくというのは、ほぼ間違いありません。
CDショップというのは、今後、どのようになっていくのでしょうか?
わたし個人としては、タワーレコードやHMVにすごくお世話になりました。
なくなって欲しくないと思う一方で、厳しいだろうな~、という思いもあります。
数十年後には、都心の体験型ショップに集約している…、のかもしれません。
CDの役割は大きく変化している
映画が娯楽の王様という時代がありましたが、テレビによって大きく変わりました。
ラジオは昔からある媒体ですが、テレビやネットに大きく奪われてしまいました。
それでも無くなったかと言われると、いまもしっかりと棲み分けができています。
むしろ、映画やラジオの方が自由で楽しい、と感じる部分も非常に多かったりします。
マスに訴えかける影響力という意味で、もはやCDにその力はありません。
これからCDに求められるのは、稀少性とかコレクターとしての価値だと思います。
これは決して悲観することではなく、むしろ前向きで明るいことだと思います。
むしろCDが売れまくった時代というのが、異常だったのではないでしょうか?
ファンビジネス本来の在り方に戻り、健全な形に回帰していくのかもしれません。
マイケル・ジャクソンのような、すごいCD売上は二度と出ることはないでしょう。
ただCDを介さずともスターは誕生するし、時代に合わせて変化していきます。
CD1枚における体験濃度で言えば、むしろこれから上がっていくのだと思います。
いかにファンが求めている付加価値を、付けていくかではないでしょうか?
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大変なのは音楽業界とCDショップ
ファンがアーティストに求めるものは、いまもむかしも、あまり変わっていません。
変わったことは、音楽の聴き方が変わったということくらいだと思います。
音楽の聴き方が大きく変わり、音楽業界も変化を余儀なくされている状況です。
どこで収益を出すのか?ということに、業界は頭を抱えているのだろうと想像します。
わたしがすごく気になっているのは、CDショップの今後の在り方についてです。
タワーレコード、HMV、新星堂…、これらはどうなってしまうのでしょうか?
わたしは、タワーレコードの視聴機で音楽を聴くのがものすごく好きです。
新しい音楽に触れる接点として、すごく重要な役割を果たしています。
音楽ソフトを売る店というのは、わたしとしては絶対に無くなって欲しくない!
アマゾンや楽天でしか買えなくなったら、それこそ悲劇だと思ったりします。
CDは今後もゆるやかに落ちていく…、その流れは止められないと思います。
ただしアナログレコードが復調してきている…、という別の流れもあったりします。
CDは今後どうなっていくのか、興味が尽きることはありません。
CDが持つ役割について
CDと制作して出すというのは、どういった役割を担っているのでしょうか?
これは本に置き換えて考えると、分かりやすいのかもしれません。
本を出版するというのは、印税によって儲けるという意味合いは、ほんのわずかです。
むしろ、権威性とか信頼性の構築、という側面がはるかに強いように思います。
CDも本と似ている部分は、とても多いのではないでしょうか?
CDの役割を詳しく考えていくと、以下の3点になるように思います。
・権威性、信頼性
・稀少性(コレクター)
・保存の役割
いまは本でもCDでも、その気になれば誰でも出せる、そんな素敵な時代です。
本やCDなどには、権威性や信頼性というほど、大きなものはないのかもしれません。
それでも、本の出版やCDデビューというのは、いまでも称賛されることです。
また、稀少性や保存がきくことにおいて、CDには大きなポテンシャルがあります。
CDという特性を考えると、こういった部分に注目するのが良いと思います。
CDを売るための3つの戦略について
CD単体で儲けることが現実的ではないのは、日の目を見るよりあきらかです。
コアなファンに向けて、体験濃度を深めていくこと、が求められていると思います。
わたしは音楽の専門家ではなく、単なるイチ愛好家に過ぎません。
そんなわたしが考える、CDを売るための3つ販売戦略について綴ってみます。
販路を絞る
公式HPでしか買うことができない、ライブ会場でしか購入することができない…。
音楽はファンビジネスなので、販路を絞るのは非常に有効な手段だと思います。
この方法を実行すると、小売業からは反発の声が出て来るのかもしれません。
ただしブランディングの観点から見れば、絶対にやった方が良いと思ったりします。
枚数を限定する
いつでもどこでも買えるとなると、やがて人は見向きもしなくなってしまいます。
1000枚限定でなくなり次第終了!という風に、最初から限定枚数を告知する…。
きっぱりと決め込んでそれ以上は売らない…、そういった姿勢も大切だと思います。
これもまた、小売業からは反発の声が聞こえてきそうですが…。
付加価値にこだわる
CDを買うことへの付加価値に猛烈にこだわる、というのも1つの方法だと思います。
これは特典DVDをつけて、ほんの少し値上げする、というレベルではありません。
永久保存版として持っておくほどのクオリティで、1万円以上の価格で出す…。
熱烈なファンであれば、そういったものも喜んで買うように思います。
ヤフオクやメリカリを見ていると、プレミアのついたCDはたくさんあります。
わたしはむかし、3万円近くする、クラシック音楽の全集を買ったことがあります。
いまでもわたしのかけがえのない宝物であり、むかしの思い出とともに残っています。
数を追うのではなく質を追い求める…、CDに求められるのはそういった価値観です。
CDを無理して売る必要はない
音楽を聴くという観点において、もはやCDにはほとんど価値はありません。
もはやファンの体験濃度を深めていく方向性しか、残っていないと思います。
音楽をいかに収益化し、無理のない持続可能なものにしていくのか…。
音楽業界は激変のさなかにいて、それを模索している段階なのかもしれません。
手軽に音楽を聴くということにおいて、ストリーミングが有利に決まっています。
多くの人にとって、物理的な面で解放されるのはすごく良いことです。
サブスクだけでは味気ない、ファンとしてアーティストと繋がれる何かが欲しい…。
そういった人たちも一定数いて、彼らは切実に何かを求めているのだと思います。
そういった人に対して、より体験濃度が深くなるものを発していく…。
ある場合にはジャケットにとことんこだわる、という方法かもしれません。
ある場合には歌詞カードを芸術的なものにする、という方法かもしれません。
ある場合には、アナログ盤の発売、という方法なのかもしれません。
本当に価値があるものであれば、値段なんてまったく関係ありません。
ファンであればむしろ、喜んで高いお金を払っていきます。
それがアーティストの懐に入るなら、それこそファン冥利に尽きると思うのです。
既製品としてのCDには、そこに価値なんてものはほとんどありません。
マスに向けた既製品ではなく、よりファンに近い何かが重要なのだと思います。
わたしも本当に欲しいものは、音楽ソフトに数万円払っても良いと感じています。
※実際、ヤフオクで2万5000円で売っていた、CDを買ったことがあります。
コレクション熱をくすぐられる、そんなものが求められているように思います。
CDは音楽ショップで買いたい
わたしはCDを購入するとき、必ずCDショップで買うように心がけています。
試聴機で聴いた音楽によって、人生が変わるほどの大きな変化を何度も経験してきました。
アマゾンや楽天は便利で使いやすいけれど、わたしとしては絶対にCDショップが無くなって欲しくない!
根からの音楽好きとしては、タワーレコードやHMV onlineをもっと応援してしたい!
ファンビジネスのリアル拠点として、これからもずっと永続し続けて欲しい!
CDが好きな人間にとって、リアル店舗を展開してるショップを応援していく所存です。