『ドリルを売るには穴を売れ』は、すべてのビジネスマンにおすすめしたい、大変素晴らしい本です。
わたしのブログ運営の分岐点となった本で、いろいろと深く考えさせられました。
複雑な物事を平易な言葉で説明する著者は、凄腕マーケターだと感心します。
わたしはブログの方向性を決めるのに役立ちましたが、あらゆるビジネスに使えるマーケット思考が詰まっているのです。
『ドリルを売るには穴を売れ』について見ていきたいと思います。
目次
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『ドリルを売るには穴を売れ』はマーケティング初心者におすすめ
この本に書かれていることは、実にシンプルで単純なことです。
ベネフィットは何かを洗い出して、相手に価値を提供することに注力する・・・。
あまりに当たり前すぎることなので、何をいまさらと思うかもしれません。
しかしあらゆるビジネスにおいて、人は必ずモノを買うときにいろんな段階を踏んでいるのです。
わたしは前職で小売業をやっていたので、ある程度の知識はありました。
しかし浅い入れ知恵のまま、深く考え抜くことはありませんでした。
マーケティングは、やればやるほど奥が深いものです。
物語形式になっていて、誰でも分かりやすい言葉で書かれているのが、とても素晴らしいのです。
うわべだけのマーケティングに終始していないか?
『ドリルを売るには穴を売れ』を読んで、戦略を持つことの重要性がよく分かりました。
この本を読んだときに、わたしは前職の上司のことを思い出しました。
わたしの上司の1人にずっと「クリンリネス」を連呼している人がいました。
わたしはそれに対し、ずっとモヤモヤとしたものを抱えていました。
クリンリネスというのは確かに重要ですが、売上アップのために必要なことは、もっとほかにあるはずです。
いま考えると、その上司は売上アップのための戦略を持っていなかったように思います。
みんなが面と向かって否定できないことを、口幅ったく言っているだけでした。
わたしはこの上司に対して「これさえ言っておけばいい」という甘えのようなものを感じていました。
「クリンリネスが大事」は決して間違っていませんが、あまりに戦略が無さすぎます。
みんな等しく24時間しか持ち合わせていないのに、売上を上げるためにやるべきこととして「クリンリネス」は、そんなに上位に来ることなのでしょうか?
戦略を考え抜いて客に提供する価値を徹底的に磨き上げた上で言っているのか、ただ単にそれさえ言っておけば良いというのか、わたしは後者だったように思うのです。
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マーケティングは泥臭い作業の連続である!
マーケティングは、価値を適切に伝えるための泥臭い思考実験の場です。
しかしそれはとても奥が深く、どんなに考えても決して尽きることはありません。
マーケティングは机上の空論だ、と揶揄する人も出てくるかもしれません。
浅い考えだけに終始している人にはそれが当てはまりますが、『ドリルを売るには穴を売れ』で書かれているのは、かなり深い洞察のように思います。
マーケティングというのは、ものすごく高度な専門技術なのではないでしょうか?
物語形式になっているのですんなり頭に入ってくるのですが、いざ自分が同じ局面に立つと、ここまで考え抜くのはなかなか難しいと思います。
『ドリルを売るには穴を売れ』を読んですぐに、続編である『売れる会社のすごい仕組み』を購入しました。
マーケティングをさらに発展させて、深い考察が行われているのです。
マーケティング思考がブログの方向性を決めるのに役立った!
わたしはいままで、ブログであれもこれも書いていました。
しかしターゲットをきちんと絞って、読者に深く突き刺さるものでなければ意味がない・・・、そう感じるようになりました。
わたしは自分のブログを見返して、改めて特徴を洗い出してみました。
自分と本気で向き合って、どの部分に重心を置くのか、徹底的に洗い出すのがマーケティングだと感じたのです。
ネットの世界は、さながら情報の海です。
いろんなことを書いても結局その他大勢と一緒になって、埋もれてしまっては意味がありません。
自分の強みを活かして、徹底的に深く堀り下げていく、磨き上げていくことにシフトしました。
ネットにある情報を焼き直しても、ゴミ情報が増えるだけで意味がないのです。
どんな分野にも言えますが、初心者は力の入れ具合がよく分かりません。
上級者になればなるほど力が抜けていて、いざというときにピンポイントに力を注ぐことができます。
わたしはまだ初心者なので、すべてにおいて全力で挑んでいる状況です。
成功体験を少しでも多く積めば、だんだんと分かってくるようになると思います。
競争に生き残るために戦略は非常に重要!
著作に書かれていた以下の一文がとても印象的でした。
(本当にこの文面で書かれていたかは分かりません、うろ覚えです・・・)
制限を伴わない戦略などない
この言葉はわたしにとって、ものすごく心に沁みる一文になりました。
ブログを特化にするというのは、書きたいことを制限されるというマイナスイメージを抱いていました。
しかし、興味の赴くままにあれもこれも書いても、読者は誰もついてこない・・・、というのも事実です。
戦略をしっかりと持って、ターゲット層に深く突き刺さるものを作らなければならない・・・、その重要性に気付かされました。
『ドリルを売るには穴を売れ』は、2006年に書かれた本ですが、いまでも版を重ねています。
ロングセラーになっている意味がよく分かる、素晴らしい著作なのです。
『ドリルを売るには穴を売れ』は、すべてのビジネスマンが読むべき必読の書です。
モノが売れないと悩んでいる人は、是非この本を手に取ってみてはいかがでしょうか?
非常に満足度の高い、自信を持っておすすめできる著作です。