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映画批評

映画『手のひらに込めて』は彦根が舞台!家族をめぐる和菓子店の物語!

あまり期待もせず何となく足を運んだのですが、思いがけず良い作品と出会いました。

京都新聞のネット記事で、滋賀県彦根市の和菓子店を舞台にした映画『手のひらに込めて』が限定で上映すると知りました。

詳しく調べて行くと、近所の映画館で上映することが分かり、さらには舞台挨拶まで行われるとのことです。

和菓子店をめぐる話とのことで、内容も面白そうだったので、足を運びました。

引用:手のひらに込めて公式HPより

 

結果的には割と良い映画で、それなりに楽しむことができました。

全国興行の映画ではなく、インディーズの自主映画といった感じです。

役者の素人っぽさは否めませんが、手作り感満載な雰囲気が心地良く感じました。

テンポよく話が進んでいき、無駄のないサクサクとした展開は好感が持てます。

映画『手のひらに込めて』についてお伝えします。

手のひらに込めて 公式HPはこちら

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映画『手のひらに込めて』のあらすじ

映画『手のひらに込めて』は、家族で営む和菓子店の物語です。

<あらすじ>

舞台は滋賀県彦根市。

130年続く老舗和菓子店「中嶋庵」は父の肇と長女の結、次女の裕香、3女(雪)で守ってきた。

そんなある日、父の肇が病に倒れる。

家族は母の思い出の詰まった「中嶋庵」を守る事ができるのか?

お店の危機に直面しぶつかり合いながら成長をしていく姿を描いた父と娘の物語

映画『手のひらに込めて』のキャスト

中嶋裕香:永瀬かこ

中嶋結:朝丘初

中嶋雪:大山蒼生

中嶋肇:おおうえくにひろ

小林えり:江口かほる

今井達也:永田陸斗

佐藤美紗子:横堀菜々美

安田かおり:秦穂香

渡辺れい:松尾ななみ

藤本奈々架:朝比奈めいり

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映画『手のひらを込めて』の感想、レビュー

劇場に足を運ぶと朝の時間帯にも関わらず、50人近くの長蛇の列ができていました。

こんなにも人気があるのかとびっくりしたのですが、よく見るとほとんどが『アンパンマン』や『スパーダーマン』『アラジン』が目的の客でした。

映画『手のひらに込めて』の観客は、わずか9人しかいませんでした。

舞台挨拶があるのにこの動員では大変だろうな、と勝手に心配になりました。

告知不足なのか、大々的に宣伝していないのか、真相は分かりません。

わずかな動員のまま、寂しい感じで映画が始まりました。

 

ところがいざ鑑賞をすると、すごく丁寧に作られた良い映画でした。

地味でありふれた話かもしれませんが、心がほっこりする映画です。

こんなに少ない動員で終わって良い映画ではありません。

全国興行ほどの映画ではないかもしれませんが、地元を中心にもっと上映されてしかるべき、良質な映画だと思います。

 

※以下は一部ネタバレが含まれます。

映画は母を亡くし、和菓子店を営む父親と3姉妹の物語です。

物語はすごくテンポが良くて、気持ちが良いほどサクサクと進みます。

小難しい演出やテクニックのような類いは一切ありません。

シンプルに物語の力で楽しませようと注力しているように感じられて、とても好感が持てる演出です。

 

3姉妹はお互いのことを文句言いながらも、仲の良さを感じさせます。

実家が和菓子屋を営んでいるということが、心の大きな拠り所としてなっているのが良く分かります。

弁当にお団子が入っているというのは、和菓子店ならではだな、と感じます。

 

もう店を閉めるという父親に対して、3姉妹はそれぞれ行動に移します。

長女の結は店を継ぐと言い、次女の裕香は新商品の開発で菓子にうさぎの絵を施したり、学校の友達に手伝ってもらったりします。

父は3姉妹のことを思い、菓子の世界は甘くない、自分のやりたいことをやりなさい、と叱りつけますが、絶対に店をつぶしてはいけないという3姉妹の意志はとても堅い。

奮闘する過程の描写を観ていると、つい応援したくなってきます。

そして、ラストに待っているのは・・・。

これは実際に映画を観て確認して欲しいと思います。

 

上映後の舞台挨拶では、監督や3姉妹を演じた女優さんが登壇して、思い入れのシーンなどを語ってくれた。

わずか9人の観客なのに、一生懸命盛り上げようとしている、姿にとても好感を持ちました。映画の上映はおよそ70分で、舞台挨拶も10分ほどの短い時間でしたが、楽しい時間を過ごすことができました。

映画『手のひらに込めて』を見て感じた、和菓子を取り巻く状況について

わたしは前職で和菓子に関わっていたこともあって、興味深く見ることができました。

昨今の和菓子を取り巻く環境は、とても厳しいものがあります。

滋賀には「たねや」と「叶匠壽庵」という、全国に名を轟かせている有名ブランドの和菓子店があります。

「叶匠壽庵」は、テレビ東京の『カンブリア宮殿』にも取り上げられて、「和菓子のソニー」という異名を持つとも言われています。

滋賀県大津市にある「寿長生の郷」の梅の木が並ぶ様子は、すごく魅力的なものです。

「たねや」は、近江八幡に日本の里山をイメージした「ラ コリーナ近江八幡」をオープンし、滋賀でもっとも動員を集める施設として注目を集めています。

近江商人の精神を受け継ぎ「三方よし」をリアルに実践している稀代の成功者です。

 

ところが、これらのブランドの成功はむしろ例外です。

全国にある和菓子店のほとんどが、従業人10人以下の個人経営の店で、厳しい経営環境に置かれているのが実態です。

ケーキやツイーツなど、洋菓子が人気を集める一方で、和菓子は年々、食べる人が減り続けています。

ケーキやマカロン、フィナンシェなど、おしゃれなスイーツとして注目を浴びる一方で、おはぎとか草餅、三色団子といったものは、どうしても古臭いイメージがあるのです。

 

和菓子は季節やその土地の風土などを表現した、素晴らしい側面があるのですが、あまりスポットが当たることはありません。

わたしは和菓子に携わっていたので、そのことをとても残念に思っていました。

だからこそ、和菓子屋を舞台にした映画『手のひらに込めて』を、すごく興味深く鑑賞することができたのです。

映画『手のひらに込めて』を動画で観るならDVD

映画『手のひらに込めて』は、DVDで発売しています。

アマゾンの口コミでは、高評価が相次いでいます。

全国興行の作り込まれた映画とは違い、ローカルな映画で素人っぽさは否めませんが、とても丁寧に作られていて、普通に面白い映画です。

映画『手のひらに込めて』は、晴れやかな気持ちになる良作なので、興味のある人は、是非見て欲しいと思います。