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映画批評

【必見】『ザ・バニシング -消失-』は日本初公開の屈指のサイコ映画!

ものすごく見応えのある、完成度の高い映画と出会うことになりました。

『ザ・バニシング -消失-』は1988年にオランダとフランスの合作で作られたサイコ映画です。

世界中の映画祭で喝采を浴びて、非常に高い評価を受けていたのですが、なぜか日本で公開されることはありませんでした。

製作からおよそ30年近くの時を経て、ついに劇場公開となったのです。

 

スタンリー・キューブリックは「これまで観た映画の中で最も恐ろしい映画だ」と言っています。

映画史に残る戦慄の映画、という謳い文句を聞けば、観に行かずにはいられません。

世の中には素晴らしい作品であるにも関わらず、公開すらされることなく、埋もれてしまう作品がたくさんあるのです。

映画関係者は、もっと魅力的な映画を発掘して、日本に取り入れてもらいたいと切に願っています。

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映画『ザ・バニシング -消失-』のあらすじ

7月、オランダからフランスへと車で小旅行に出掛けていたレックスとサスキア。

立ち寄ったドライブインで、サスキアは忽然と姿を消してしまう。

必死に彼女を捜すも手掛かりは得られず、3年の歳月が経過。

依然として捜索を続けるレックスの元へ、犯人らしき人物からの手紙が何通も届き始め…。

引用:『ザ・バニシング -消失-』公式HPより

映画『ザ・バニシング -消失-』のキャスト

<キャスト>

レイモン・ルモン:ベルナール・ピエール・ドナデュー

レックス・ホフマン:ジーン・ベルヴォーツ

サスキア・ワグター:ヨハンナ・テア・ステーゲ

 

<監督・脚本>

ジョルジュ・シュルイツァー

 

<フィルモグラフィー>

1979年 トゥワイス・ア・ウーマン

1988年 ザ・バニシング -消失-

1992年 マイセン幻影

1993年 失踪 妄想は究極の凶器

1996年 クライムタイム

2002年 石の筏に乗って

2012年 ダーク・ブラッド

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映画『ザ・バニシング -消失-』の感想、レビュー

※以下はネタバレ含みますので、ご注意ください。

『ザ・バニシング -消失-』は、名作映画にも比肩しうる非常に完成度の高い映画です。

サイコ映画の金字塔と言えば、ヒッチコック監督の『サイコ』ですが、『ザ・バニシング -消失-』はそれに迫ると言っても良い出来栄えです。

80年代の映画なので、新しいものを求めている人にとっては、少し物足りないかもしれません。

しかし、人間がしっかり描かれていて、画面からその力強さがすごく伝わってきます。

 

物語はパーキングで休憩をしているときに、突然奥さんが失踪してしまいます。

旦那は真相を追求するために、テレビや新聞などを使って、奥さんの身に一体何が起きたのか、を徹底的に追求していきます。

そこで浮上してくるのが、ひげをはやしたインテリ風のおじさんです。

このおじさんがいろいろとヤバくて、とにかく狂っています。

 

食事のシーンで、家族が一人ずつ叫び声を上げて、それを「美しい」と言って褒めるくだりは、マジでヤバいです。

しかし、家族が父親に対しての疑いの目を向けるといった描写は一切ありません。

洗脳されているのか、本当に何も疑っていないのか分かりませんが、家族で過ごしている様子は、普通に良い父親といった感じなのです。

裏では完全犯罪を犯しているのに、家族は何も知らない・・・、いや知ろうとしないのか、このあたりの真相は分かりません。

 

派手な描写は一切無いのですが、背筋も凍る恐ろしいことが淡々と行われます。

不穏なBGMが、その異常さにさらに拍車をかけています。

思い出しただけでも寒気がする、本当に恐ろしい映画です。

そして、あまりに救いのないラストで幕を閉じます。

 

ある程度は予想していましたが、こんなに救いがないのかと、すごく考えさせられました。

サイコ映画は容赦なく徹底的にやるのが常ですが、この映画も本当に容赦ありませんでした。

怖いもの見たさとしての面白さはピカイチですが、気分が悪くなるという人はおすすめしません。

久しぶりにヤバい映画を観た、というのが率直な感想です。

映画『ザ・バニシング -消失-』口コミと評判について

映画『ザ・バニシング -消失-』は、口コミでもたくさんつぶやかれています。

こんな怖い映画があって良いのでしょうか?

犯人の思い描く「最大の悪」を駆使したレックスへの執拗な攻撃に、「もうやめてあげて…!」と思いながらも「結末を知りたい」という好奇心に抗えなかった。

結果、全身に鳥肌を立て震えました。

相沢梨紗 でんぱ組.inc

引用:『ザ・バニシング -消失-』公式HPより

『情事』『バニー・レークは行方不明』とともに、筆者が認定する“世界三大失踪映画”の1本がこれだ。

この伝説的なミステリー・スリラーは、ごく平凡な日常の中で人間が忽然と消える現象の不条理性と、そのあまりにも異様な真実をぞっとするほど冷徹に映し出す。

映画史上まれに見る最悪の展開と、完璧なまでに美しい調和が同時に訪れるエンディングは、永遠に脳裏から離れない。

高橋諭治 映画ライター

引用:『ザ・バニシング -消失-』公式HPより

『ザ・バニシング -消失-』を観るにはDVDやブルーレイ

『ザ・バニシング -消失-』は19年12月11日にDVDとブルーレイで発売となります。

 

アマゾンの口コミでは、大絶賛の声が相次いでいます。

これは決して過大評価ではなく、正当な評価だとわたしは感じています。

いままでさまざまなサイコ映画がありました。

『サイコ』

『ファニーゲーム』

『アメリカン・サイコ』

これらの映画も相当狂っていました。

このラインナップに『ザ・バニシング -消失-』が加わることは必至です。

サイコ映画の新たな金字塔として、要必見の映画です!

 

狂ったものを見てみたい、そんな怖いもの見たさとしては、最高の映画です。

鑑賞後は間違いなく気分が悪くなるので、注意して見て下さい。