「日本が侵略されるかもしれない」と言うと、そんなことはあり得ない、トンデモ理論だ、なんて言う人がいるかもしれません。
しかしそれを否定する根拠は、一体どこにあるのでしょうか?
日本は現在進行形で毎日、領空侵犯という侵略を受けています。
ニュースになることはありませんが、当たり前のように繰り返し起きているのです。
1度や2度、間違えて踏み入れてしまった、というレベルではありません。
明らかに明確な意図を持って、故意に領空を犯しているのが実態です。
日本は、他人の領土に平気で入っている国が隣にあることを、認識する必要があると思います。
得体の知れない相手に対し、いつまでもお人好しに振る舞っていると、いつか騙されかねません。
目次
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緊急発進(スクランブル)の回数について!
防衛省統合幕僚監部は、緊急発進の状況について公表しています。
緊急発進(スクランブル)は、領空を侵犯する恐れのある外国の航空機、戦闘機、爆撃機などに対して、要撃機を発進して退去の警告などを行う行為です。
緊急発進(スクランブル)の回数は、ここ数年で大きく増えているのです。
平成15年・・・158回
平成20年・・・237回
平成25年・・・810回
平成30年・・・999回
平成30年度の緊急発進回数は999回でした。
これは1958年に対領空侵犯措置を開始して以来、過去2番目の多さです。
緊急発進(スクランブル)の原因は、ほぼすべてが中国とロシアに対するものです。
毎日のように領空侵犯を受けていて、日本が緊急発進(スクランブル)で、警告しているのです。
緊急発進(スクランブル)を、中国とロシアに対してほぼ毎日行っている
上記の図は、中国やロシアがどういった経路で侵入しているのかを示しています。
日本全域が驚異にさらされていますが、とりわけ赤い線の動きがものすごく不気味です。
中国が沖縄付近を頻繁に飛び回っていて、何度も往来を繰り返しているのです。
中国は領空侵犯を侵し沖縄付近を頻繁に飛び回っている
1度や2度、間違えて入ってしまったのであればまだ分かりますが、現状は年に1,000回近く、中国やロシアから領空侵犯を受けている状況なのです。
スクランブル発進にかかる費用は?
スクランブル発進には巨額の費用がかかりますが、一体いくらくらいなのでしょうか?
1機につき300万~400万となっていて、2機飛んでいくので、だいたい600万~800万と言われています。
これらはすべて税金によって賄われていますが、これを問題視する議論はなかなか起きません。
税金の有効活用とか無駄金といった話はよくありますが、冷静に議論をする必要があると思います。
これらは事実であるけれども、わかっていて意図的に書いていないことが気になりますよね。那覇基地のF-15は、2019年度に581回スクランブル発進しており、日本全体の61%を占めています。ちなみに、1年は365日です。
*全体発進回数は947回、うち中国機への対応は675回(71%) pic.twitter.com/Sx2cobn7Lb
— Masashi MURANO (@show_murano) May 29, 2020
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領空侵犯は決してフィクションではない!
「日本が侵略されるなんてあり得ない」と言う人は、中国やロシアのこういった行動をどう説明するのでしょうか?
たまたまにしてはあまりに多過ぎる、と考えるのが普通ではないでしょうか?
他人の領土に頻繁に入ってくるのは、どんな目的であれ絶対に許すべきではありません。
少しくらい多目に見る、なんて甘い対応をしていると、いつか痛い目に遭うと思うのです。
↓↓ユーチューブ(ニュース)はこちら(約1分の動画です)↓↓
中国やロシアの行動を見ていると、まるで『カエルの楽園』のようです。
百田尚樹さんが書いた『カエルの楽園』は、寓話の形態を取りながら、平和な日本と侵略を目論む中国を想起させる内容を綴っています。
中国やロシアは、裏でこういった行動を平気で行っていることを、しっかりと認識しておく必要があると思うのです。
日本の防衛費は十分に足りているのか?
領空侵犯が頻発している状況の中で、日本の防衛費は足りているのでしょうか?
防衛白書によると、防衛費はここ数年右肩上がりに膨れ上がっています。
出典:平成30年版 防衛白書より
平成26年・・・4兆7,838億円
平成27年・・・4兆8,221億円
平成28年・・・4兆8,607億円
平成29年・・・4兆8,996億円
平成30年・・・4兆9,388億円
平成30年度予算では、4兆9,388億円となっています。
防衛費は年々増加していて、国防を強化している様子が見て取れます。
世界の防衛費と比べて日本はどうなのか?
日本の防衛費は年々増加していますが、これは十分に足りているのでしょうか?
世界と比べてどういった状況なのでしょうか?
スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)の集計によると、2017年の世界の軍事費の内訳は以下のようになっています。
出典:nippon.comより
中国は日本の約5倍、ロシアは日本の約1.5倍の防衛費がある
日本の歴代内閣は、これまでずっと防衛費をGDPの1%以内に収めてきました。
2017年においても、GDPの1%以内、というのを守っています。
アメリカは防衛費の増額を要求している!
トランプ大統領は日本を含む同盟国に、防衛予算の増額を求めています。
要するに、アメリカの武器をもっと買え、と言っているのです。
こういった流れの中で、安倍政権はアメリカから大量の戦闘機を購入しました。
これに対し「戦闘機なんて無駄だ」「アメリカの言いなりだ」と非難する声がありましたが、わたしは国防に対する認識が甘いように思います。
何度も言いますが日本は毎日、中国やロシアから領空侵犯を受けているのです。
中国の防衛費は日本の5倍、ロシアは1.5倍の予算規模となっています。
日本よりも豊富に資金がある状態で、なおかつ日本を脅かし続けています。
そういった状況の中で「戦闘機なんて無駄だ」「アメリカの言いなりか」と言うのは、わたしにはものすごく恐ろしい主張に思えるのです。
領空侵犯が当たり前に行われている中で「戦闘機は無駄だ」「アメリカの言いなりか」と言ってしまう人の思考がまったく理解できません。
戦闘機が投資するに値するのか、払った分だけきちんと得られるものがあるのか、しっかりと精査して議論をしなければなりません。
ただ闇雲に「戦闘機なんて無駄だ」と主張している人は、日本が現在進行形で脅威にさらされているという視点が欠けているように思います。
戦闘機は先端技術の宝庫で、投資の意味合いが大いにあります。
「戦闘機が無駄」というのは、目先の批判ばかり意識が向いて、その効果を分かっていないと思うのです。
日本はこのまま安全を脅かされた状態で、本当に良いのでしょうか?
最悪、沖縄が中国に占領されても良いのだろうか?なんて考えてしまうのです。
国防は日本を維持していくために必ず必要である!
中国やロシアを相手にするというのは、裏で当たり前のように領空侵犯を行っている国と対峙するのだ、ということを肝に命じておく必要があります。
相手を信じるなんて、甘い考えで動いてはいけません。
日本人特有の性善説、といったものは、通用する相手ではないのです。
国際社会の中でうまくやっていくのは、相手をしっかりと理解しなければならないのです。