ジッタリンジン「コスモス」で描かれた場所を巡る、聖地巡礼の旅がしたい!
かねてからわたしはこんな思いを持っていましたが、なかなか機会に恵まれませんでした。
ジッタリンジンの「コスモス」を聴きながら、心ゆくまで奈良の名所を堪能する…。
いつかそんな旅ができることを、ずっと夢見ながら毎日を過ごしていました。
映画のロケ地やドラマの舞台を訪れる聖地巡礼が、各所で人気を博しています。
わたしの場合、「コスモス」の舞台である、竜田川、法起寺、法隆寺などが、もっとも気になる場所だったのです!
長らく願いが叶わなかったのですが、2020年11月、ずっと暖めてきた企画が、ついに叶うことになりました!
実際に行ってみて感じたのは、現地に行かなければ分からないことがある、ということです。
まさか、広大な美しいコスモス畑に出くわすとは、まったく想像していませんでした。
ジッタリンジンが「コスモス」に込めた思いが、ほんの少し理解できたような気がします。
わたしが聖地巡礼を通じていちばん感じたかったこと、それはすべて以下に集約されます。
サヨナラはあなたから
コスモスを私から
「コスモス」の中でも、とりわけ印象深い、あの歌詞に込められた意味とは…!?
舞台となった場所を実際に訪れてみて、自分なりに感じてみたい!そんな思いがありました。
「コスモス」をめぐる、奈良観光の旅について、写真とともに見ていきたいと思います。
目次
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わたしの「コスモス」体験について
本題に入る前に、わたしの「コスモス」体験について綴ってみたいと思います。
わたしは最初に「コスモス」を聴いたとき、いまいちピンときませんでした。
ジッタリンジンと言えば、速いテンポや弾けた曲を思い浮かべる人が、多いのではないでしょうか?
多くの人は「黄金の夜明け」や「青いカナリア」などに、興味が行くように思います。
ただし、何度か繰り返し聴いていくうちに、だんだんと「コスモス」の良さが分かってきます。
ミドルテンポで内省的な雰囲気が漂い、郷愁に満ちた甘くて切ない曲…。
春川さんが奏でるアコーディオンの旋律は、その美しさに磨きがかかっていきます。
ジッタリンジンの曲の中でも、とりわけ大きな魅力を放っているのが季節を歌う曲です。
「夏の終り」や「10月のベレット」など、エモさが爆発していて、なんとも懐かしい気分になるのです!
「コスモス」の舞台となった場所をたどってみる
京都駅から約1時間、近鉄を乗り継いで生駒線の竜田川駅に降り立ちました。
ここからスタートして、竜田川⇒法隆寺⇒斑鳩神社⇒法輪寺⇒法起寺、へと歩いていきました。
わたしが実際に訪れた「コスモス」の歌詞に出てくる名所をたどってみたいと思います。
以下をクリックすると、見たい箇所にジャンプすることができます。
竜田川の紅葉
「コスモス」の冒頭の歌詞は、以下のようにして始まります。
竜田川の紅葉なんて 色づくにはまだ早い
最後なら抱きしめてよ
竜田川は紅葉の名所として知られていて、11月下旬~12月上旬が見頃です。
わたしが訪れたのは11月上旬なので、ちょうど色づき始めた頃でした。
色づくにはまだ早いという描写があることから、舞台は10月下旬か11月上旬くらいであると想像できます。
わたしは竜田川駅を降り立ち、川沿いをずっと歩いていくことにしました。
竜田川駅周辺には、滋賀県名物の「飛び出し坊や」をたくさん見かけました。
滋賀ではもちろん、京都などでも見かけたことはありましたが、まさか奈良にも進出していたとは…。
県立竜田公園という標識があるので、そちらに向かってずっと歩いていきます。
竜田川沿いは、散歩するのにすごく良くて、のどかな雰囲気がすごく和みます。
途中、地元の人が散歩やジョギングする様子を、あちこちで見かけました。
「コスモス」に出てくるカップルは、まさにこの近辺を歩いたのかもしれません。
竜田川沿いを歩いていると、かなりくたびれた説明書きの看板を発見しました。
竜田川の紅葉は古くから、天皇や歌人などによって広く愛されてきました。
現在も紅葉の名所として知られていて、秋になると多くの人が訪れるようです。
百人一首では、在原業平が歌う以下の句は特に有名となっています。
コスモスの「最後なら抱きしめてよ」という歌詞は、まさに別れを予感させる描写となっています。
法起寺
「コスモス」の歌詞は、以下のようにして続いていきます。
法起寺まで歩いても 心変わりはないでしょう
未練なら私の方
わたしがこの旅でもっとも感銘を受けたのは、法起寺周辺にある、広大なコスモス畑です。
まさかこれほどたくさんのコスモスを、目の当たりにするなんて思いもしませんでした。
わたしはコスモスが意味することは何なのか、よく知らずに聴いてきました。
実際に現地に足を運んでみると、見渡す限り広大なコスモス畑が広がっていたのです。
ジッタリンジンが歌っていたコスモスは、こういうことだったのか!
これは現地に足を運ばなければ、絶対に分からなかったことだと思います。
斑鳩町のHPを見てみると、景観形成の一環として農家の人の協力を得ながら、コスモス栽培をしているようです。
コスモスの歌詞には悲しい言葉が綴られています「未練なら私の方」。
もう別れざるを得ない様子ですが、女性側はまだ心の整理がついてない雰囲気です。
斑鳩
「コスモス」の歌詞の続きを見ていきます。
ユラユラゆれる秋の夢
茜に染まる斑鳩
今回わたしが歩いたのは、竜田川⇒法隆寺⇒斑鳩神社⇒法輪寺⇒法起寺、という経路です。
歩いた範囲のほとんどは、斑鳩町という括りの中に、入っています。
斑鳩町では犬のフンの後始末について、やたらとたくさんの看板を見かけました。
このあたりでは、犬を飼っている人が多いのか?なんて考えたりします。
途中、斑鳩神社というところがあったので、立ち寄ることにしました。
斑鳩神社は、法隆寺の裏側へ歩いて10分くらいのところにあります。
観光客もまったくいない無人の神社でしたが、厳かな雰囲気が漂っていました。
「ユラユラゆれる秋の夢」「茜に染まる斑鳩」
秋の夢という言葉が意味するのは…、復縁なのでしょうか?
茜に染まるというのは、変わりゆく心を表しているのでしょうか?
その後、あの印象的なサビへと続いていきます。
サヨナラはあなたから
コスモスを私から
別れを予感させる描写となっていますが、実際のところ本当の意味は分かりません。
あなたからサヨナラを告げる、わたしからはコスモスを差し出す…。
これが意味することは、果たして…??ここで1番が終わります。
五重の塔
コスモスの2番の歌詞は、以下のようにして始まります。
いつか見た五重の塔 お月様の所為にして
横顔を見つめていた
五重の塔は、法隆寺の中心にあり、もっとも重要な建築物の1つです。
1993年に世界文化遺産に認定され、世界的に知られるようになりました。
五重の塔は「コスモス」で描かれている、もっともロマンチックな場面の1つです。
「お月さまの所為にして横顔を見つめていた」
五重の塔を見上げて月を見るフリをしながら、相手の横顔を見つめている…。
相手のことがたまらなく好きだという様子が、すごく伝わってくる描写です。
わたしが訪れた日はよく晴れていて、とても月が見えるような状況ではありませんでした。
代わりと言ってはなんですが、五重の塔の隙間から、太陽の光が差し込んでくる様子を捉えることができました。
「コスモス」に出てくるカップルも、こうして法隆寺を見上げていたのでしょうか?
「コスモス」の中でも、わたしがもっとも気に入っているのが五重の塔の部分です。
「いつか見た」という内容を推察すると、時系列としては1番よりも前なのでしょうか?
歌詞からは回想的な雰囲気が漂っていて、過去を歌っているような感じに映ります。
法隆寺を過ぎた細い路地
コスモスは以下のように続いていきます。
法隆寺を通り過ぎて 細い路地が続いてる
消えそうな恋の方へ
法隆寺にはさまざまな建築物があり、その範囲はすごく広大となっています。
ところどころに細い路地があって、先へ抜ける道がいくつもあったりします。
わたしが訪れたときも、地元の学生が細い路地を通って帰る様子を見かけました。
細い路地を通っていくと、民家が立ち並ぶ、閑静な生活区域となっています。
「コスモス」の歌詞は「消えそうな恋の方へ」と悲しい描写が綴られています。
この路地を歩きながら、消えそうな恋を悲しんでいる、のでしょうか?
ハラハラ落ちる秋の夢
涙で曇る斑鳩
涙で曇る斑鳩、という表現は、悲しい予感を感じさせる描写となっています。
サヨナラはあなたから
コスモスを私から
いまにも別れを切り出されそうな雰囲気ですが、詳しい全体像は分かりません。
男性側からの描写もないため、どういった状況なのか非常に曖昧です。
コスモスが意味すること…、それは人によってさまざまな解釈ができると思います。
わたしは、お互いにできることを与え合う、そんな意味のように感じました。
・あなたの花になってあげた
・思い出に残る恋をしてあげた
サヨナラを告げるのは苦しいことですが、もしかしたら別れを切り出した方が、お互いにとって良い状況なのかもしれません。
コスモスを差し出すというのは、過ごした日々の思い出、という意味かな、という風に感じました。
もっともわたしは文学的素養に乏しいため、詳しいことはあまり思い浮かびません。
考えれば考えるほど味わい深くなっていく…、「コスモス」はそんな魅力のある歌詞のように思います。
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ジッタリンジン「コスモス」の口コミ、評判について
「コスモス」は、ツイッター上でもたくさんつぶやかれています。
ジッタリンジン「コスモス」
歌詞の世界観と曲の融合が最高過ぎる! ジッタの中でも最高傑作だと思う。 😊— ヤノアサッテ (@SHcp7sis0yZIYlV) October 21, 2019
仕事終わって、今日は帰り道にジッタリンジン聴いてる。
コスモスってゆう曲が、地元ってわけじゃない所やけど奈良のことが歌詞になってるんやけど、そんでまたせつなすぎやねん歌詞。
仕事中よく通る道で今コスモスがいっぱい咲いてるから思い出して聴いてみたらこれや。— な×お×な×り (@nao_15linger) November 5, 2018
ジッタリンジンの「コスモス」の歌詞に出てくる場所をまわってきました。
— あつこ (@Sinky_Yorker) October 13, 2018
9〜10月のジッタリンジンは「夏の終わり」「コスモス」「10月のベレット」と季節感の名曲が並ぶ。この三曲の順に聞くと切ない
— サノジンタ (@Eq187Z1xLE0nqB4) October 6, 2017
ジッタリンジンのコスモスって曲がある。歌詞に奈良の寺や地名が出てくる、その歌の地を ひとり旅した。当時 ジッタのポスターにもなっていた法起寺はお寺の前がコスモス畑だ。すでに咲き終わったコスモスの種を持ち帰り、庭に植えた。10年前の冬の思い出。コスモス、ちゃんと咲いたよ。
— ケロンコロン (@55ueueu) April 27, 2013
ジッタリンジンのファンの間でも、「コスモス」は名曲との声はとても大きいです。
だたわたしは、少し上級者向きの曲だな、という風に感じています。
現地をめぐりながら改めて聴いてみると、より深い味わいを感じることができます。
ちなみに法起寺から少し歩いていくと、隣町の大和郡山市の標識がすぐに見えてきます。
大和郡山市と言えば…、春川さん、破矢さん、浦田さんの生まれ故郷、です。
彼らはいま、どこで何をしているのでしょうか?地元でのんびり暮らしているのでしょうか?
ジッタリンジンのファンとしては、興味が尽きません…。
ジッタリンジン「コスモス」を聴くには
「コスモス」を聴くには、2つの方法があります。
・オリジナルアルバム「Wang Dang Doodle」
・ベストアルバム「8-9-10!!(Ver.2)」
オリジナル・アルバム「Wang Dang Doodle」
9枚目のオリジナル・アルバム「Wang Dang Doodle」の6曲目に収録されています。
「Wang Dang Doodle」は、名曲揃いの素晴らしいアルバムだと思います。
ところが現在は絶版となっていて、正規で購入することができません。
ベストアルバム「8-9-10!!(Ver.2)
「コスモス」は、ベストアルバム「8-9-10!!(Ver.2)」で聴くこともできます。
こちらは普通に購入することができるので、興味のある人は、こちらがおすすめです。
斑鳩町で開かれているコスモスフェスタについて
斑鳩町では毎年10月下旬~11月上旬ごろに、「コスモスフェスタ」というイベントを開催しています。
※2020年は残念ながら、開催中止となってしまいました。
ジッタリンジンの「コスモス」を聴いて興味を持った場合、コスモスフェスタに合わせて訪れてみるのも良いかもしれません。
法隆寺や法起寺など観光に訪れるときは、コスモスの美しさに注目してみてはいかがでしょうか?
ジッタリンジン「コスモス」をめぐる旅は良かった
「コスモス」の歌詞をめぐる旅は、いろんな気付きを与えてくれる素晴らしいものでした。
特に、広大なコスモス畑を見たときには、ジッタリンジンはこれを歌っていたのかと、すごく合点がいきました。
いままで何となく曲だけを聴いていましたが、その背景にはこんなことがあったのか!という新しい驚きがありました。
そういえば途中、法輪寺にも訪れたのですが、残念ながらこちらは歌詞に触れられていません。
せっかく写真を撮ったのに…、もったいないので、上記に法輪寺の写真を載せてみました。
ちなみに法隆寺での1番のハイライトは、聖徳太子の像がものすごい数あった、ということです。(ナンボほどあるねん!と突っ込んでしまいました)
斑鳩という歴史ある街並み、興味があったら是非とも訪れてみて下さい。